2003年10月4日

長いことの ご無沙汰でありました・・
この間わしは 情報だけは しっかりチェックしとりましたので

既に アオリが 釣れていること
いわし・小アジにムラがあるものの サワラなどの 青物が釣れていること
グレも 今年は 調子がいいこと
アコウなんぞも よく釣れていること
キスも 近投でよく釣れていること

なんぞの 景気のよい話を たくさん聞いとります・・

で・・久しぶりの せっかくの釣行なんで
「 ぜんぶ やってみたい・・」
「 カヌーも使ってみたい・・」
・・と考えても おかしくはない・・

今の時期 海は 釣り人でいっぱいだ・・
「 足場の悪いところへ行くしかあるまい・・」

経験上 足場の悪いところの周囲にも アオリはいる・・
「 よし・・アオリは カヌーから エギをひっぱって釣るとしよう・・」

あの周囲で 青物が釣れるとは 思えない・・
が ナブラがたつことは 何度かあった・・
「 よし・・もし ナブラがたてば ルアーを投げるとしよう・・」

キスは よく釣れる場所だ・・
「 よし・・石ゴカイ 500円・・」

秋は グレもよく釣れる場所だ・・
「 よし・・最後はグレを釣ろう・・アミエビ500円・・」

で・・釣行当日 客先からの電話待ちで おそくなり おまけに
夕方に 打ち合わせが入ってしまった・・

「 ここまで来て 引き下がるわけには いかんな・・」

昼の11時に出発 4時半には 引き上げねばならない・・
釣る時間は 実質4時間・・( 弁当タイムを含む・・)

「 これは たいへん 忙しい釣りになりそうですな・・」

敦賀の風は 強かった・・
ただ わしが漕いで行く海は ほとんど波がない・・

ここで さっそく わしは こないだ買った 1mのテトラ竿 1680円を
取り出し 3号エギをくくりつけて すかさず出航した・・

軽くて短くて カヌーにもってこいだと思った 1m竿は ガイドの滑りが悪く
糸が思ったように出て行かない・・
しかも ダブルパドルで漕いでるので 邪魔だ・・
「 ええい! うっとおしい!」
わしは 急いでいるのだ・・

さらに・・
「 ん?・・」と 後ろを振りかえると エギは沈んでいない・・
カヌーの速度では エギは沈まないらしい・・

「 ふん! アオリなんか いらんわい!」

わしは 早々にリールを巻き上げ 足場の悪いところへと上陸した・・
風が強く 波しぶきが ときおりかかる状態だ・・

「 とりあえず 弁当ということで・・」
わしは おもむろに 弁当を食い始めた・・
風は つめたい・・

前回 とんびに 弁当を取られているので
空にも 注意を払う・・
海中は 活性が高そうで 小魚が たくさん泳いでいるのが見えている・・
「 ふむ・・これがタレックス(偏光レンズ)の威力か・・」

まずは めばるingから 始めることにした
時期的に ほとんど期待していないが
もし メバルがいっぱいいると 悔しいので 一応 探ってみる・・
「 やっぱり いませんな・・」

速攻で キスのちょい投げ仕掛けに 変更・・
こいつは 一投目から グングンと キスらしい当たりだ・・
「 ほほう・・ キスは 釣れますなあ・・」
ほぼ 一投一匹で 15cm〜18cmくらいのキスが釣れる・・
キュウセンベラも 釣れてしまうし 小さいメゴチも釣れてしまう

風がだんだん強くなり 波しぶきが ひどくかかる様になって来た・・
「 こわ・・」

そのとき わしの目は 海中で 色がパッと変わって 移動していく
30cmくらいの物体を捕らえた・・

「 む? アオリか?」

今日は エギングに適した 竿は持ってきていない
「 のべ竿やな・・」

わしは めばるingの仕掛けを外し すかさず 1.8寸のエギをくくりつけ
海へ放り込んで しゃくってみた・・
ずーっと 30mほど 横移動しながら しゃくってみた・・

「 ふん! アオリなんか いらんわい!」
やっぱり 無理があったようだ・・

ますます 風がつよくなり 心細くなってきた・・
「 ここらで ばばんと グレでも・・」

アミエビを 撒いてみた・・
キュウセン すずめ鯛 が集まってきて
そろそろ 刺し餌を投入しようかと思ったとき
「 ん? アジか?」

はじめは まばらだったが すぐに集団になり
ぴゅんぴゅんと 餌を採りはじめた・・

時間はもう3時・・
今から このアジをかわして グレを狙うのは無理があるし
風も強いので 不安だ・・

「 えーい! 釣ってしまえ・・」
わしは 3号サビキを のべ竿につけ ぺんぺらぺんぺらと
小あじを 釣り始めた・・
なぜか 少し むなしい・・

40匹を 数えた時点で
「 もう 食えんし かえろ・・」
・・と カヌーに乗り込んだ

・・で しつこくエギをカヌーで 引っぱってかえるものの
やっぱり エギは 浮かんでくるのであった・・

「 くっそおー・・」

よくばっては いかんという教訓を得た 今回の釣行であった・・

ただ タレックス(偏光レンズ)のおかげで
今まで見えなかった 小あじの出現が見えたことにより
無駄に グレ釣りに 時間を費やさなかったのが 収穫であったか・・


2003年10月14日

朝7:00に目覚めると 外は大雨であった・・
「 よかった・・今日は中止や・・」
よれよれ・・と 布団から出て
念のため 電話で天気予報を聞く・・
福井嶺南地方は 雷 大雨 強風 洪水 波浪 注意報発令中とのこと

やれやれ・・と わしは 親父にTELを入れた・・
親父 曰く・・
「 ほんなもん どうもない!」
「 昼から 晴れると言うとるがな!」
「 お前の 竿と リールも用意しといたしな!」
「 針も 仕掛けも 全部あるしな!」
「 握り飯も 作ってもろたるさかい なんにもいらんぞ!」

「 是非もなし・・」
今日は 親父と 海上釣堀に行く約束なのであった・・

前々から 誘われていたものの
生簀の中の魚を 「 ほうれ! 釣れよ!」
と 放流された魚を 釣るのは なんとも わしの趣味にあわず
「 なんぼ でかい魚が たくさん釣れても うれしないなあ・・」
と 思っていたのだが・・

「 金は わしが 払ろうたる!」  ( 半日コース 5000円)
と 親父が言うのと
「 おかず代が 助かる!」
と 妻が言うのとで

「 ほな まあ いっぺん いってみるか・・」
と いうことになったのだが・・

昨日は 妻 子供ら悲願の USJに行っとりまして
帰ってきたのは 夜の12時・・
わしは くたびれ果てておりまして
「 もっと 寝たい・・」
と・・今日の 雨を 喜んでおったわけです・・

そもそも わしは でかい魚を釣る 道具を持っとりません・・
( プロ小物釣り師だけに・・)

そこで おとついは 釣具屋に 竿と道糸を買いに行っとりました・・
で・・1時間も店で 悩んで買ったのは
中物用エギングロッド・・

なんでか?・・
海上釣堀用の竿も ずらりと並んでおりましたが
皆 ソリッドのやわらかい穂先で 糸ガイドが小さく
他の釣りに 流用のできそうなものがない・・

シーバス用ロッドは いかにも 硬そうやし・・
なにやら エギング用ロッドが いちばん応用が利きそうに思えて
( キス釣りにも 使こたろかな・・と もちろん アオリにも・・)
こいつに 3000番リールと ナイロン5号を巻いたのであった・・

「 5号・・」
ほんまに こんなごつい糸がいるんじゃろか?・・
と 思えるような いかつい糸であった・・

さて・・
暴風雨の中 わしらは一路 若狭の海上釣堀へ・・
途中の釣具屋で 餌を買わんとあきません・・

わしが 冷凍いわしや 冷凍ホタルイカ 冷凍キビナゴ 人造岩虫なんぞを
選んでいると
「 ほんなもんで 釣れるかい! やめとけ!」
・・と 親父は いわしだんごやら 甘エビやらを 買っております・・
 
釣堀では ルアーは使えんらしい・・ 
わしは はなから 生簀で 浮きを使わずに 底物やら 青物やらを 
狙うつもりやったので
せめて 餌を ルアーのように 使おうと
でかい ジグヘッドを 探しとりましたが

「 ほんなもん あこかい!」 ( そんなものは だめだよ・・の意)
「 針は これや!」
と これまた でかい金色の針を 購入するのあった・・
( 海上釣堀用・・ ハリス 4号 5号 6号・・)

「 ま・・郷に従え・・で 仕掛けは 現場を見てから考えよ・・」
と 冷凍キビナゴと ホタルイカだけを 選択・・
( ルアーに 近いか?・・と)

海は 大荒れであった・・
日向湖は 内湖なので それほど・・とは 思っとりましたが
白波が立っとります・・

「 こんな日に 釣りにきよる やつ 他におらんで ガラ空きやろな・・ 」
と わしが言うと
親父 曰く・・
「 いや・・ 絶対 いっぱい居るて・・」
「 好きなやつは こういう日の方が 釣れると言うて きよる・・」

いました・・
キ の字がつく人たちが いっぱいいました・・

わしらは 半日コースなので 11時からスタート・・
ところが 1日コースの人たちがいて すでに40人くらいは 釣っとります・・
「 こいつら こんな嵐の日に 朝から?・・」

11時からの 人たちも すでに
竿を伸ばし 仕掛けをセットして 待機しとります・・
なにやら 皆 殺気立っとります・・

くじを引きました・・
6番・・
「 どういう 意味が?・・」
さっぱり わからず うろうろしてると

どうやら 番号順に 名前を呼ばれて
名前を呼ばれた人から 好きな場所に陣取れる 方式らしい・・

わしは どこが よい場所なのか わからんので
既に ぎゅうつめに見えるけど 比較的 開いた場所に 陣取りました・・

生簀は 6m×12mほどの 小さいもので
こんな 小さな生簀に20人ほどが 竿を出す・・
生簀の周囲の板場には 白線が引かれとりますが
その間 1.5mほど・・
どうやら 一人当たり 1.5mの場所しかないらしい・・

・・で あとから来た人たちで おおかたの場所が埋まりました・・

なにやら ドッキリカメラで だまされているような・・
悪い夢を見ているような・・
「 ほんまに ここで釣るんか?・・」
と 考えてみてる間に 皆 仕掛けを既に 投入しとります

「 おっしゃ!」
「 きよった!」
と あちこちで 竿が曲がり始めとりました・・
で・・30cm超くらいの 鯛が 揚がっとります・・

うちの 親父は 仕掛けがオマツリして 
「 くそっ!」「 なさけない!」と 悪戦苦闘しとります・・

わしは 「 やれやれ・・」と 仕掛けを作り始めました・・
ハリスが 太いことを考慮し
せめて ハリスを横向けにして 目立たなくしようと
まずは 胴突き仕掛けで やってみることにしたのだ・・

こつこつと 底をたたいて誘うが なあんにも 反応がありません・・
「 あほですわ!」
だれかが 叫んどります・・

「 なんじゃ?・・」
と 思っていると また
「 あおですわ!」

「 ん? 青?」
どうやら 青物が かかると 走り回って周囲の人と仕掛けがオマツリして
しまうので 青物を掛けた場合 
「 青物を掛けましたので 注意してください!」
と 呼びかけるらしい・・

で・・ 青物と黙ってやりとりして 周囲の人とオマツリし
「 青 掛けたら ゆうてくれなあかんで!」
と 注意されとる人がおります・・
どうやら 40cmくらいのハマチ(ツバス)らしい・・

「 うーむ・・これは?・・」
わしは 胴突きをやめ
針のチモトに でかいガン球を付け 針から40cmのところにも
ガン球をつけて 冷凍キビナゴを付け 放り込み ちょんちょんと
探ってみました・・
( めばるingと いっしょですな・・)

と・・即 当たりがあり ぎゅいーんと 恐ろしいしめ込み・・
「 でかいんやろか? 鯛やろか?」
青物は横に走ると聞いとります・・

真下に 強烈に 引き込みよります・・
「 竿が 折れては・・」
と・・新品の竿が 気になり ちょっと 緩めた矢先
グングンッ という さらに強烈な引きがあり 竿をのされ
ぷんっ と ばらし・・

「 うーん・・ 今のは でかかったな・・」
冷静に考えると わしは 他の人と違い キビナゴを付けているし
30cmくらいの 鯛ではあんなに 引かん・・

「 うーむ・・今度は 『 あおですわ!』と言わんといかんな・・」
と 考えて投入すると すかさず また当たり・・

今度は 絶対 竿立てとくぞ・・と ふんばる わし・・
「 『 あおですわ!』と 言わんといかんかなあ・・」
「 鯛やったら 恥ずかしいしなあ・・」
と 考えてる間に 2人の 仕掛けを 巻き込んでおりました・・

で・・「 すんません・・すんません・・」
と 謝りつつ揚げた魚は ヒラマサの70cm・・

「 やっぱり わしは 天才やな・・」
と 新品の竿の能力にも満足しつつ
これなら なんぼでも 釣れるわい・・と
余裕しゃくしゃく・・

親父はというと・・
「 釣れん・・わしは なんにも釣れん・・」
と ぼやいております・・

今頃気づきましたが この生簀 壁だけでなく 底まで全部
網で 出来ていて 底まで沈めると 即 根がかり・・
道糸もハリスも太いので 切るのも 一苦労・・

仕掛けも6回は ロスト 高切れも2回・・

で・・ コッチサイドは まったく釣れなくなり
仕掛けの間は 2mほどしかないのに
向こうサイドは 連発で 鯛が揚がっとります・・

しかも いかにも ぼんくらそうな( 失礼・・)人にも
じゃんじゃん釣れてしまう・・

常連さんは 得意げに しゃべくり合うので 
やさしい わしも だんだん いらいらしてくるぜ・・

青物なんぞを バラしてくれると 
「 へん! ざまあみやがれ・・」
と いつのまにやら 性格が悪くなっている・・

ま・・ヒラマサ級の やり取りになると 皆 竿をのされて
バラしておりましたが・・
「 君らには 無理やね・・」

親父は また 隣の青物に オマツリされ万歳状態・・
が・・どうやら 親父の針にも 30cm弱くらいの 鯛が付いていたようで
「 おたくのほうも 魚付いてますで!」
と まったく 釣ったような気のしない 魚を釣り上げておりました・・


ヒラマサは おろすのに 1時間半も掛かりました・・
「 やっぱり 小さいのが ええなあ・・」

刺身は 子供らが ばくばく食いました・・
で・・締めに 妻が
「 大人になっても お父さんらみたいに 仲良く出来たらいいね・・」
と 子供らに言うと

「 でも バカやけどね・・」
と 小1の もなみがいうのでした・・

わしには 返す言葉もございませなんだ・・





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