2003年5月4日
ここんとこ わしは忙しい・・
カヌーをせっかく買ったものの いっぺん 試し乗りしただけ・・
今年もすでに世間様は GW・・
しかも お天気続き・・
休みのなかった わしにもようやく休みが訪れた・・
子供らは 親元に遊びに行ってるし
今日もお天気で 暖かく 風もない・・
絶好の 釣り日和といってもよろしい・・
こないだの 視察の結果 航空写真でここぞと思われるポイントは
すでに ゴムボート族によって 完全に支配されていることが判明している・・
いまさら わしがカヌーで 渡ったところで メリットは少ない
それよりも わしの原点に立ち返り
「 足場の悪いところへ行ったほうが 良いのではないか?・・」
と 思うに至った・・
あそこは 有刺鉄線が張られて以来 1年は 手付かずのはず・・
敦賀の気比の松原からは 見えてはいるものの
約1kmほどはあり ゴムボートで渡るには つらそうで
動力付きで行くには しょぼい・・
「 ま・・いっぺん行ってみてから 次を考えてみましょう・・」
と たいへん軽い気持ちで 行くことにした・・
カヌーは 1人乗りなので もちろん わし一人である・・
朝は 10時にのんびり出発し 11時15分に 気比の松原に着いた・・
世間様は GWなため 釣り道具やも混雑しており
「 新港は もう入る場所ないよ・・」
てな 会話も聞こえてくるが わしは 余裕しゃくしゃく・・
カヌーがある・・
案の定 気比の松原は 人出が多く バーベキューを 始めようという若者や
家族連れで 投げ釣りをしようという人だらけ・・
たくさんの人が たむろする中
わしは 地下足袋を履いて
「 よっこいせ! うんとこせ!」と カヌーを砂浜へ運んだのであった・・
投げ釣りを する人たちの 奇異の目と 子供らの指差し攻撃の中
わしは そそくさとあせって 出航した・・
で・・なんとか無事 離岸することに成功した・・
( 浸水なし・・)
波は30cmほどであるが 風は向かい風・・
沖を見ると いっぱい さざなみが立っており 恐ろしい・・
ときおり ぱしゃっ! と水がかかると
「 あこわ〜・・ あこわ〜・・ 」と いちいち 声をだし
恐ろしさを確認した
わしは がむしゃらに 足場の悪いところへ向かって漕いでいたが
ふと
「 こんなに 一生懸命漕がんでも ええのとちゃうのか?・・」
と考えた
「 やれやれ・・」
と 辺りの風景を 見ようとした・・
が・・いつの間にやら
わしは また がむしゃらに漕いでいるのであった・・
どうやら カヌーは 漕いでいないと 安定が悪いらしく
のんびり 景色なんぞは 見ていられないのであった・・
で・・また ふと
「 故 植村直巳氏も こういう心境であったのか・・」
と納得したのであった・・
そのとき 遠くをモーターボートが 爆音をたてて走っていった・・
「 はっ いかん!」
ボートは 横波に弱いらしい・・
わしのカヌーは もっと弱いように思える・・
わしは あせって これからやってくるであろう 波に船首をむけ待ち構えた・・
50cmくらいの波が やってきて どんぶらこっこ どんぶらこっこと揺れたが
浸水もなく やりすごせた・・
こういうことは 経験である
さて足場の悪いとこは カヌーを横付けするには ええところで
とても楽に 接岸し カヌーをテトラの上に揚げることが出来た・・
「 さてと・・」
まず わしが 取り出したのは キス用のちょいなげ仕掛けである
そろそろ キスが釣れてもいいし もし釣れるようなら
でかいやつが釣れる時期でもある・・
さっそく 投入すると 仕掛けが着底と同時に当たりがあった
「 これや・・これやがな・・」
わしは 喜んで きりきりと リールを巻いた・・
スカであった・・
で それからは 投げども投げども 当たりはないのであった・・
時刻は 12:30
「 弁当にしましょう・・」
そう・・ わしは ここへ 弁当を食べにきたのだ・・
コンビニの 幕の内弁当を のんびりゆっくり 誰もいない 海の上で
おもいっきり リラックスして食った・・
「 ま・・ これで ボウズでも 恨むまい・・」
わしは キス釣りは早々に 見切りをつけ
グレ釣りに切り替えることにした・・
アミエビをちょびちょび撒いていると 巨大な キュウセンべらが
多数たむろしているのが見える・・
で・・一投目から やっぱり キュウセンべらが 釣れてきた・・
「 でっか〜!」
23cmはある・・
わしは 迷わず 逃がしてやった・・
しかし次から次へと キュウセンべらが 入れ掛かりで 釣れてしまう・・
こうなったら・・
「 唐揚げにして 2はい酢で食ってやる・・」
こう思うのは あたりまえであろう・・
あまり気は すすまんが こんなにでかければ 食い応えがあるだろう
テレビでも 関西では 上品な味に人気があると 言うとったし・・
そうこうしているうちに 撒き餌に グレの姿も 見え出し
20〜24cmくらいの グレが じゃんじゃん釣れるようになった・・
「 いやあ・・久しぶりですなあ・・」
「 やっぱり グレの引きは ええですなあ・・」
わしの 顔は かなり にやけてきた・・
グレが釣れる中 ぽつぽつと ちっちゃいメバルも混じって釣れるようになってきた
「 やっぱり ちょっとは おったんやなあ・・」
と あいかわらず ほくほくと 釣っていた
「 もう これ以上は 食べられまい・・」
既に グレも釣っては逃がし状態になっている・・
けど 帰るには ちょっと早い pm3:30・・
「 ちょおいとメバリングを 試してみようかな?」
キス釣り用に持ってきた竿は PEライン2号なので ちょっと無理がある・・
めんどくさいので のべ竿グレの仕掛けの針をはずし
0.6号のハリスを 60cmほど着け がまかつのコブラヘッド0.6gに
スクリュー白 1.5インチを 半分に切ってつけ
浮きがついたまま放り込んだ・・
浮きが立ったので ひっぱろうとすると
そのまま すーっと 浮きが沈んでいった・・
「 あれ?」
ぎゅーん と よく引いて上がってきたのは 20cmを超えるメバルであった・・
「 おおっ?」
もういっかい 放り込んでみると やっぱり 浮きが立つと同時に
浮きが 入っていく・・
またもや 20cm超級・・
「 すごいやんけ!」
浮きを 引きずるようにしても 当たりがでるし
特に 沈みテトラの 向こう側に 放り込んだときは 必ずでかいやつが釣れてしま
う・・
試しに 1mくらいまで ルアーを浮かして観察していると
メバルが 追いかけてくるのが 丸見えで釣れてしまう・・
「 いやあ・・すごいですなあ・・」
生きシラサエビを 使ったときは キュウセンやフグなどの
餌取り攻撃が 凄まじく なかなか メバルに餌を 届けられなかったのが
ルアーでは メバルのほうから メバルだけが釣れてしまうので
すごく効率が よろしい・・
でも これだけ釣れると また別の思案が浮かんでまいりました・・
ここで メバルをこんなに釣るのは わしだけ・・
ここの メバルは ほぼ わしの手中にある・・
となると・・
あんまり釣りすぎると 次回 わしが釣るメバルが いなくなってしまう・・
「 資源を 保護しなければ・・」
それからのわしは 小さい奴は みな 丁寧に逃がしてやりました・・
しかし はじめに 餌で釣ったやつは 貴重な 蛋白源として キープしてしまったので
「 こんなことなら みな 逃がしてやるのであった・・」
と 後悔するのでありました・・
で・・
「 このまま 夕方になると ますます 釣れてしまう・・」
すでに キュウセンと グレとメバルで 小さいクーラーは 満杯で
3日は 食えますので まだpm4:30でございましたが
カヌーを漕いで 帰りました・・
久しぶりに 痛快な釣りができ わしは 晴れ晴れとした気分で
帰宅したのでした・・
しかし キュウセンベラの料理には たいへんてこずり
約2時間 手を傷だらけにして 苦闘しました・・
「 2度と キュウセンは 持ち帰るまい・・」
しかし 味はというと キュウセンは なかなかのもので
唐揚げの中では 1番でございました・・
さて・・わしは そろそろ ちょおいと釣りに行って
必要な おかずだけを ちょいちょいと釣り
ちゃっちゃっ と帰ってくるという 理想の釣りに
ちょおいと 近づいたように 思いますぜ・・
2003年5月17日
前回の 爆釣から 2週間・・
あの日より わしは
「 昼間でも メバルはルアーで 釣れる・・」 と ようやく確信を得られた
早速 先週は 釣具屋で ミートネールのクリア 青ラメ入りを発見し
購入しておいた・・
「 今度行くときは のべ竿に ルアーだけやな・・」
と考えていたところに
今日は 11時までに 仕事がかたづいた・・
たつとは 最近 近所の子らと 遊ぶのに忙しく
もなみは バレエの練習だ・・
「 ちょおいと 晩のおかずを 調達に・・」
まさしく 理想の釣りである・・
先週の爆釣という免罪符もあり 難なく 釣行をゆるされた・・
ここは 一番 こないだの爆釣が まぐれでなかったことを証明しなければならない
・・
ま昼の12時に 出発やというのに 夕方5時には メバルのでかいやつを 8匹ほど
そろえて見せねばならない・・
( 片道 1時間以上かかるのに・・)
カヌー1式と のべ竿 ルアーの小かばんと 布バケツだけの軽装で
わしは カヌーの 写真を撮りさえして のんびりと出発した・・
途中 お約束の お弁当を買いそのまま 気比の松原へ直行した
今日の 天気は 北の風 波の高さ 1.5mのち 1m・・
こないだより 50cm高いが 大丈夫であろうか?・・
現場に到着してみると 思ったより風が強いが 波はこないだと同じくらい・・
「 ま・・大丈夫やろ・・」
2回目とも なると 心に余裕もでき 動きにも 無駄がない・・
楽々と 足場の悪いところへ 上陸した・・
早速 仕掛けを造りかけたが・・
「 いや・・まてよ・・」
「 弁当を 食おう・・」
心に余裕のある わしは いつもと違い 到着するなり 弁当を食い始めたのであっ
た・・ ( もう1時半で 腹も減っていた・・)
なんという 余裕・・
なんという 自信・・
これで ボウズやったら どうするのであろうか?・・
それでもわしは
「 いち にい さん・・」と 松原の海岸の釣り人の数を 数えたり
( 45人でした・・)
「 白灯台は よう混どるなあ・・」
と さらに 余裕を見せつけるのであった・・
「 明日は 潮干狩りやったなあ・・」
とうことは 今日もたぶん大潮で 潮はよく動く・・
「 ますます 釣れてしまうなあ・・」
などと 科学的な希望的推測も 忘れはしない・・
「 さて・・ どれどれ・・」
と こないだの コブラヘッドと 白スクリューが 仕掛け巻きについていたのを
そのまま 海へ 投入・・
1投目 当たりなし・・
2投目 すーっ と 浮きが沈み きゅいーんと竿が曲がって
金色の 影がさっと見えたところで ぱちんと ハリスが切れた・・
「 あっ!・・」
今のは でかかった・・
しかし 0.6号が切れるほどの やつではなかったが・・
3・4・5投目 は 浮きがすーっ と入るものの どれも針掛りしない・・
「 あれ?・・ おかしいな?・・」
ミートネールやら スクリューやら パワーシラスを とっかえひっかえするが
当たりはあっても 針に掛からない・・
そのうち ようやく きゅいーん がくがく と上がってきたのは
でっかい 23cmもある ささのはベラであった・・
「 が〜ん・・」
「 さっきのやつも さきほどからの当たりも 全てベラであったか・・」
「 まずい・・」
それから わしは ルアーをとっかえひっかえ こないだメバルがでたポイントを
攻めていったが まったく 反応がなかった・・
こないだは 渓流釣りの イワナのように ここのテトラの裏 あそこのテトラの影
に1匹づつ 大きいメバルが 潜んでいたのだが
今日は どうやら 様子が違うらしい・・
「 今日は みな 自宅には居らんらしい・・」
「 みんなで 出かけたのか?・・」
わしは 半ばあきらめつつ 一番良いと思われる 最後のポイント 先端部で
波の高い所と 波のないところの 境目に
ミートネールの クリア青ラメを 投入した・・
「 おっ!」
くるくると 小さい メバルが釣れた・・
「 ・・ということは?・・」
「 皆さん ここへおそろいで?・・」
と 仕掛けの 届くぎりぎり沖に ルアーを投入した・・
浮きが のんびり沈んでいった・・
「 ん?・・ 藻か? 」
竿が 満月に曲がった・・
「 おおっ! これは!」
引きを 十分堪能して 上がってきたのは 手尺で23cmもあるメバルであった・
・
「 すばらしい・・」
それから 立て続けに 20cm強のメバルが4連発・・
にやける わし・・
続いて上がってきたやつは
「 ん・・ リリース サイズか?・・」
と 思ったが これでも18cmはある・・
いままでやったら 「 でっかいなあ・・」とよろこんでたサイズが
ちっさく思えるほど わしの感覚も 麻痺してきた・・
なにしろ 1キャスト1匹で 釣れてしまう・・
「 このままでは 釣りすぎてしまうなあ・・」
こないだと 同じ状況になってきた・・
時間は まだ3時半・・
このまま 夕まずめどきまで 釣っていたら 100匹でも 釣れてしまう・・
「 ここで やめとくのが プロっちゅうもんやな・・」
と 考えているところに
ポンポンポン・・と 漁師のおっさんの船が近づいてきたので
「 どや?」
と みせびらかしながら もう1匹 20cm超を追加して 引き上げることにした・・
帰宅して メバルをさばき 最近
「 お父さん( わしの父)は よお魚を持ってきてくれやるけど おにいちゃん( わし)は
全然 もろたことないねえ・・」
と わしを すっかり釣りが下手やと思い込んでいる おじいちゃんおばあちゃんに
4匹 差し入れておいた・・
さて・・ どうやら わしの昼間のメバル釣りも 完成に近づいたものとみて
間違いなかろうかと 思いますが いかがなもんですやろ・・
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